新・保護司のためのブックガイド① - 広島県保護司会 竹原大崎地区

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新・保護司のためのブックガイド①

お知らせ

2025.04.01

『更生保護ひろしま70周年記念特別号』 広島県保護司会連合会

 広島県保護司会連合会(県保連)の機関紙「更生保護ひろしま」が創刊されたのは、会の創設間もない1952年8月だった。以来、会の歩みをほぼ毎月記録し続けて70年の節目(2022年)に刊行されたのが本書である。

 A4判、フルカラー、144ページあり、手に持つとずしりと重い。真っ先に目を引く表紙には、当時の岸田文雄首相による揮毫「春風接人」があしらってある。江戸後期の儒学者、佐藤一齋の言葉で、「春風のなごやかさをもって人に接する」という意味らしい。岸田首相からは「皆さん(=保護司)こそ、この言葉にふさわしい人生だ」と刊行への祝辞もいただいている。

 県内の全保護司を対象に実施されたアンケート結果をはじめ、広島刑務所(広島市中区)や貴船原少女苑(東広島市)、呉清明園(呉市)など県内の矯正・更生保護施設のルポ、「更生保護ひろしま」バックナンバーで振り返る70年の歩みなどが盛り込んである。

 さらに、山下輝年アジア刑政財団副理事長・事務局長がこの記念特別号のために執筆した寄稿「保護司~アジアと世界の眼差し」では、日本の「Hogoshi」制度に対する世界的な評価にも触れてあり、貴重で意義深い論考となっている。

 当会の八崎則男会長は本書刊行当時の県保連会長を務め、中国新聞の取材に対し「先人の熱意が伝わってくる」と刊行意義の一端を述べている。当時編集委員長の吉川水貴氏も取材に同席し「保護司活動の意義を伝えたい。保護司ではない人こそ読んでほしい」と語った。

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